ストレス社会の現在、ストレスの管理はできるならできていたほう良い、ストレスに悩まされていた僕が何とかできないかと学び実践してきたこと、治療家としての仕事でクライアントさんのサポートをしてきたノウハウを何回かに分けてお伝えします。
はじめに
僕は大学生の時先輩のストレスの研究をお手伝いをしていたことがあります。その時は100人の学生のテスト前とテスト後のストレス値を唾液とPOMSという心理検査で調べていました。もちろん僕も計測しました。
結果は、僕は唾液の数値が100人中、1位になりました。研究には順位は関係はなかったのですが僕は正直びっくりしました。自分自身はそんなにストレスを感じていなかったのです。それはPOMSでと比較してもそうでした。
そこからストレスに興味を持ち始め、コツコツ勉強するようになりストレスと向き合うようになり理解を深め見方が変わってきました・
あなたも、まずはストレスについてザックリ理解してみると付き合い方が変わるかもしれませんよ。
ストレスとは
精神緊張・心労・苦痛・寒冷・感染などごく普通にみられる刺激(ストレッサー)が原因で引き起こされる生体機能の変化。一般には、精神的・肉体的に負担となる刺激や状況をいう。
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このようにストレスとは、なんらかの原因(ストレッサー)により、それに自律神経が反応した結果(ストレス反応)です。
ストレッサーとストレス反応
例えば、ストレッサーとストレス反応のような現象は、日焼けと同じで少しだけ日を浴びても肌は黒くなりませんが、原因(ストレッサー)となる日光が長時間照射されると肌が赤くなる、もしくは黒くなるという結果(ストレス反応)になります。
ストレスも同じで少しだけでは、大きな変化はありませんが、量や質が変わると体に変化が生じてきます。
簡単なワークをやりましょう。普段はストレスというものをストレッサーとストレス反応をまとめてとらえることが殆どです。
ですので、ここで一回分ける練習をしてみましょう。
①ストレスの多い職場
②ストレスがたまる
③ストレスがかかる
④ストレスケアの必要性
⑤ストレスに強くなりたい(両方)
①ストレッサー
②ストレス反応
③ストレッサー
④ストレス反応
⑤両方
どうでしたか?
意外とストレスは混合しやすいですよね。
次はこのストレッサー7とストレス反応をさらに4つに分けていきます。
ストレスを4つに分ける
ストレッサー
現実ストレッサー:実際に存在する刺激
仮想ストレッサー:自分自身の思考
現実ストレッサー | 仮想ストレッサー |
観客の声 強風 ひじ痛 真夏の炎天下 身体疲労 大衆の観衆 |
ここで挽回しなきゃ 打たなきゃ負ける 三振すると格好悪い 周囲の期待 相手は手ごわい カーブか直球か |
ストレス反応
生理反応;身体・神経系の反応
心理反応:感情などの反応
生理反応 | 心理反応 |
心拍増加 胃痛 顔面硬直 発汗 身体の震え 喉の渇き |
緊張する 苦痛 恐怖 不安 嫌悪 怒り |
ストレスというものの実際はこのように分けられています。しかし、僕たちは心理的要因、心理反応をストレスと言っています。
ですが、100年以上前から心理学では生理反応をストレスの定義とされています。
何故かは別の記事でお伝えします。
それでは、ストレスの分類をどう利用するかです。
自分の問題に当てはめてみる
今抱えている問題をこの図を利用して割り振るようにしてみましょう

左エリアは自分自身が作り出した仮想世界、右エリアは実際に起きている現実世界です。
上は原因となるストレッサーで、下は原因により起きたストレス反応になります。
例えば、先ほどの日焼けの例を題材にすると

このような感じになります。やり方としてのおススメは右エリアから埋めていき、事実は何か把握してから、それに対してあなたは、どう考えているのか、どんな感情なのかの作業をしてみてください。
現状把握に利用して整理する
いかがだったでしょうか?
整理するだけでなんだかとらえ方が前と違う感じはしませんか?
意識化しにくい事柄を、事実・仮想、体・心(思考、感情)と焦点を当てて、 はっきりさせていくことを目的としたやり方です。
実践してみることにより自分に対する内面への理解が深まり、現状を把握することで、冷静になることができます。
また、現状を理解しているため他人に伝えることが簡単になります。
今の状態を説明するのが苦手な方などに特に効果的だと思います。
このように効果的なコミュニケーションを取れるようになり、整理するだけでも結果、間接的にストレッサー、ストレス反応に対して働きかけることができます。
別記事に分類を利用した直接的なストレスの対処方法を伝えます。